2010年5月29日土曜日

三ヶ月が経って


家の前のぶどう畑で、ぶどうの木がすくすくと成長しています。
沼の方では、サクランボの木が赤い実をつけ始めました。
さて、私が牧丘病院に来てもう三ヶ月が経とうとしています。
スタッフの方々のおかげですっかり環境にも慣れ、楽しく過ごさせてもらっています。
とはいえ、私自身の成長はぶどうやサクランボのようには行きません。
上手く行かなくて落ち込んだり
どうしたら良いのか分からず迷ったりしながら日々を過ごしています。
今、私がここで学んでいる事
口腔ケアや摂食嚥下について
訪問診療
介護保険
細かい事を挙げれば沢山ありますが、
その根底にあるものは
眼の前の患者さんとちゃんと向き合う事にあると思います。
医療者として、人として眼の前の患者さんに何が出来るのか
それを家族と一緒に行っている
牧丘病院の医療の基本にあるものはそれだと思います。

ダッシュは苦手だけれど、
コツコツ何かをやるのは昔から嫌いじゃなかった私
ちょっとずつ前に進めればいいな、と思っています

2010年5月20日木曜日

勉強会に行ってきました

管理栄養士さん、調理師さんと共に嚥下食の勉強会に行ってきました。

頭で理解して舌で感じよう!という副題の通り、講義だけではなく

自分たちで食べてみたり

一般食のメニューを軟菜食へ変更するメニューをみんなで相談して考えたり

参加しながらの勉強会でした☆


嚥下食について、なぜキザミ食はだめなのか?というテーマ

きゅうりの食べ方を変えて摂取

確かに・・・みじん切りのきゅうりは食べにくい

同じ量なのに、他のきり方に比べてこんなにたくさん食べるのと感じる

しかも、口の中でばらける・・・

舌を使わないと飲みこむまでにならない・・・

これは舌などの口腔内の機能が落ちた人には難しいよなぁと感じました。


そして、ちょっとした工夫ですごく食べやすくなることも実感♪


メニューをみんなで考えながらの一場面

この魚よりこっちの魚の方が脂が乗っていて、食べやすいんじゃない?とか

この調理法より、こっちの調理法の方が食べやすいよねとか、

みんなからどんどん意見が出てきました。

同じ魚でも、部位によって脂の量が違うとか。

う~ん、みんなすごい!


看護って生活に密着しているよなぁって改めて思った場面。

自分の日々の生活をきちんとすること

改めて、その事を感じた一日でした

2010年5月6日木曜日

看護師だから出来る事

桜が散り、新緑の季節ですね


脳梗塞で家に帰る準備の為に入院されてきたAさん

前の病院での診断では、食事は難しいとの事

栄養については、お腹に作ったチューブからという事に。

ご家族は、一生懸命そのチューブから栄養を入れる練習をされていました。


Aさんを見ながら、スタッフが疑問を持ちました

食べられるのではないか

言語療法士さんにも介入してもらい、リハビリも実施

そして、本格的に食べることに向けて訓練を開始。

一般的には最初はゼリーと言われていますが、どうやらAさんゼリーはあまり好きじゃない、ヨーグルトが良いとの事。

それならば、少しでも飲み込みやすいヨーグルトをと管理栄養士さんが探してくれ、

話し上手な歯科衛生士さん、本人が一番好きな食べ物はイカと聞いてくれました

様々な職種が関わり、日々のリハビリも頑張りました

退院が近付いて行った飲み込みの確認の検査、結果はヨーグルトやゼリーなら食べてOKとの事

前の病院で行った結果よりも、だいぶ良くなっていました
そして、昨日往診に伺ったAさんの家で、Aさんはにこにこと笑顔で暮らしていました。

食べる量も増えていました。
そう、検査で無理と言われてただ「じゃあダメだね」と言う事は誰でも出来る事。

日々の本人の動きを観察し、本当に無理なのかを判断しそれを評価し次につなげる事。患者さんのベッドサイドに24時間いる看護師だから出来る事。
私、ちゃんとしていたかなぁ
ただ、伝えるだけの人になっていなかっただろうか。ちょっと、反省中